有尾両生類精子の形態の進化に関する研究

 動物の精子の多くは核を含む頭部とミトコンドリアが局在する中片、主部、末端部により構成されていますが、その形は驚くべき多様性が存在します。精子の形態は生殖における精子競争や特異的な生殖環境などが要因となって適応的に獲得されたものと考えらえられています。最近、精子の頭部、中片、主部+末端部が脊椎動物において体内受精に関連して長くなるように進化してきたことが報告されました。体内受精においては、これまで、精子頭部の伸長と体内環境との関連性が議論されてきました。有尾両生類の精子は多くの形態が種を超えて共有されています。全長は両生類の中でも比較的長く、伸長して湾曲した頭部を受精様式によらずもっています。体内受精に関連して獲得されたと考えられる特徴はいくつかありますが、その一つが長い中片です。アカハライモリの精子(下図)では、中片は約400 µmの全長の約半分を占めています。私たちは有尾両生類精子の中片を始め、精子各部の長さの進化が体内受精のどのような要素に対して適応的であるのかを明らかにするために、アカハライモリの6つの個体群に属する個体が産生する精子を用いて精子全長と頭部、中片、主部+末端部の長さを測定して、比較解析を行ったところ、極めて興味深い結果がえられました(佐古田卒業論文、2026)。 

佐古田優里さん、よくやった!

 

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アカハライモリの精子

 

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